ゾニサミド (2011/12/19追加)

● ゾニサミド ●

1)有効血中濃度  10~30 μg/mL


●有効濃度に関しては各種の報告がありますが、成人については10~30μg/mLとする報告や、小児については15~40μg/mLとする報告もあります。
●EASY TDMでは有効血中濃度の10~30μg/mLに黄色を塗って表示していますが、自由に幅を設定する事が出来ます。
●重篤な肝機能障害またはその既往歴のある患者では血中濃度が上昇する恐れがあります。
●フェニトインやカルバマゼピンの併用により肝代謝酵素が誘導され、本剤の血中濃度が低下することが報告されています。またゾニサミドによりフェニトインの代謝が抑制され血中濃度が上昇し、中毒症状が出現したとの報告もあります。そのためフェニトイン投与中の患者へのゾニサミドの追加投与の場合は血中濃度に注意する必要があります。

 2)採血時間  トラフ(投与直前)  推奨

しかし、施設の測定環境や採血目的、患者様の状態によって測定可能な時間帯などさまざまな環境があると思います。 出来るだけ投与前で・・・m(_ _ )m  
採血時間は、きっちりチェックしておいてください。重要です。

トラフを推奨する理由は、
●1日の血中濃度の幅があるためピーク値に達する時間を予測することが困難なため。
●また、どの薬剤(内服薬の場合)でも、吸収における個人差は大きいので、吸収に影響のないトラフ濃度を測ることが多いため。
●血漿タンパクによる血中濃度上昇評価が難しいため。

引用参考文献
1. 薬剤師・薬学生のための実践TDMマニュアル 編集:伊賀立二、乾 賢一 株式会社じほう

( 文責 小西 正晃  )